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Q8. なぜ組織のマネジメントは難しいのか?


A8. 「人間とは何なのか」を知らずにマネジメントするから


解説:

そもそも問題とは何か

どこの組織でもマネジメントにあたってはコミュニケーションの重要性が取り上げられますが、それではコミュニケーションとは何でしょうか? 車を運転する際は、まずは教習所に通って免許を取得した後、交通ルールに基づいて一般道を走行します。しかし、もし教習所もなく、交通ルールもなかったとしたら、一体どうなってしまうのでしょうか。一人ひとりが自己流の運転技術とルールで一般道を走っていたらどうでしょう? おそらく交通事故は今以上に多発し、死者も増え、「私が右折しようとしているのだから、あなたは待つべきだ」など各自の判断基準で自己流の言い分を主張するようになるでしょう。

このような状態が私達のコミュニケーションや人間関係においても行われています。

人は皆、それぞれの経験によって作られた判断基準に基づいて行動するので、人間関係において様々な意見の食い違い、摩擦、衝突などの問題が多発しています。交通事故の場合は死者やケガ人を出しますが、人間関係の摩擦・衝突・葛藤を通して、心が傷つく人、心が壊れる人を生み出しているのがこれまでの時代の本質ではないでしょうか。

これは私たち人間一人ひとりの意識空間の中で、人間が生きていく為のすべての判断基準である「人間とは何なのか」「生きる目的は何なのか」に対して、しっかり整理整頓されていないまま、思い込みの車が交通ルールもなしで暴走状態を起こしているのと同じことだと云えます。基本的な問題の整理がなされないままで衝突を生むコミュニケーションを繰り返していては、本当に幸せな人生を歩むことも、組織のマネジメントをすることも難しくなるだけではないでしょうか?


考え・感情の源泉

組織のマネジメントに限らず、家庭でも趣味の集まりでも、日々の言動が人間関係を作り出し、その人間関係から様々な結果が生み出されていますが、この言動を生み出しているものは何でしょうか?

コミュニケーションを構造で観ると、INPUT→THINK→OUTPUTの繰り返しでとらえることができます。現在は、OUTPUT(日々の言動や仕事の成果など)を変化させる「やり方」ハウツー本も多く出版されています。そして、そのOUTPUTを生み出すTHINK(思い方・考え方)を啓蒙する成功哲学や思想なども多くのメディアに登場していますが、はたして「やり方」「思い方・考え方」を変えただけで、実際に望む変化は生まれているのでしょうか?

シャツのボタンは、最初の1つを掛け間違えると、後のボタンをちゃんと留めてもすべてが無駄になります。同じように、人間のコミュニケーションにおいても、INPUT(認識の仕方)が出来ていなければ、THINK(思い方・考え方)やOUTPUT(やり方)が完璧でも成果は出ないのです。この認識の仕方こそがもっとも重要であり、今の脳神経科学が追及している分野でもあります。そして、問題の本質は自分以外の対象に対する認識の仕方ではなくて、自分自身に対する認識の仕方にあるのです。

「人間とは何なのか」その答えを得てから組織のマネジメントをすることが、これからの時代に必要とされています。



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